GoogleやAppleがテレビ=リビングに進出する事は連日のようにお伝えしていますが、地上波ではなくIPによってテレビがどのように変わるのか、個人的な体験を元に考えてみたいと思います。
私の自宅は光ファイバーを直接引き込んでいて、その時に勧められた光TVに加入しました。
それまでケーブルテレビに加入したことも衛星放送に加入したこともなかったのですが、光TVに加入してまず思ったことはコンテンツの豊富さです。
Appleが交渉中とも言われている放送局の一つであるFOX系のチャンネルが多いのですが、ドラマ、映画などベーシックな契約の範囲でも見られるコンテンツの多さに驚かされます。
加入してもうすぐ2年になりますが、当時は放送局で働いていたこともあり、テレビを見るべき事も多かったのですが、この2年ほどほとんど地上波のテレビを見なくなりました。
ニュースをたまに見る程度ですが、ほとんどの情報はネットのニュースで済ませてしまいます。
視聴形態は基本的にストリーミングで番組を選曲するのですが、もちろん別途オンデマンドで番組を48時間「レンタル」することも可能です。
映画などのリリースのタイミングはDVDなどとほぼ同じで、HD解像度で視聴可能となっています。
番組などもだいたいHDでストリーミングされているのでBlu-Rayと画質は似たような物でしょうが、やはりBlu-Rayよりもはるかに手軽で安価ですね。
このことからもBlu-Rayがストリーミング放送に対抗できない足枷となっているように思います。
ハード面での光TVのSTBは操作性も悪く、性能も機能も低く、ようやくUSB接続のHDDに録画できる機能が提供されるようになりましたが、全くと言っていいほどイケてません(笑)
改善の余地が大いにあるのですが、これはあくまでも放送の延長上にあるSTBでしかありません。
映像を視聴する最低限の要件を満たしているのでこの程度でも良いのですが、映像をインターネット、つまりIP経由でストリーミングしているだけのSTBではこれで充分とも言えます。
それでも光TVの加入者はすでに100万件を超えています。
この市場規模はiPhoneなどと比べれば小さいかもしれませんが、STBとしてはヒットの部類に入るんじゃないでしょうか。
iTVやGoogle TVを想像した時、同じくSTBでもその生い立ちはまるで違います。
光TVのような従来の放送の延長を軸としたSTBではこれでよいのかもしれませんが、インターネットの再定義を軸としたSTBはより柔軟で拡張可能なスケーラビリティをすでに持っています。
この場合、映像のストリーミング配信などはあくまでもソフトウェアの一つでしか無くなります。
光TVから得られた経験の一つとして「面白ければ視聴する」という当たり前のことがSTBでも成立することが挙げられます。
月額課金の有料サービスなので、このような有料放送の加入者は視聴者としては割と積極的な分類になるのでしょうが、AppleやGoogleは既存の放送局にとって強力なライバルとなり得るでしょう。
既存の放送局は無料放送という強みを活かした映像コンテンツで勝負すれば良かったのですが、前述のようにiTVやGoogle TVは映像以外でも勝負できる新しいチャンネルです。
コンテンツが面白ければ既存のテレビ番組を見ずとも使うのです。
来年7月24日に完全移行する地デジですが、すでに光TVのような有料放送に対してでさえ画質面でのアドバンテージは失われています。
また、地デジの付加機能であるデータ放送などは地デジよりもGoogleやAppleのようなIPが得意とする分野です。
双方向放送などありますが、IPでは放送を発信する側にも回ることが出来るので、同様に地デジのアドバンテージは失われているでしょう。
こうなってくると地デジという放送方式そのものに、どんなアドバンテージがあるのか疑問に思われてきます。
いっそのこと放送もIPに乗り換えて、iTVやGoogle TVなどのサービスに乗っかってしまった方が良いのではないかとさえ思えてきてしまいます。
空いた電波の周波数を有効に活用してもらって、新しいネットワークサービスや、効率的な電波の利用を促進すればとても面白いことになるんじゃないでしょうか。
日本の地デジは日本のケータイ電話のようにガラパゴス化してしまっています。(より専門的な部分は池田さんが詳しく書いていらっしゃるので、そちらをどうぞ)
ちょっと話題がそれてしまいましたが、これとiPhoneと一体何の関係があるのでしょうか?
この秋にあるAppleやGoogleの動きはとても可能性を秘めたものです。
さしずめ今は開戦前夜の静けさと言ったところでしょうか。
開戦するまでは静かな物ですが、開戦したらテレビなどの電波利権構造さえも崩壊させかねない強烈なインパクトを持っているので、大きな変化の予感と期待を抱いています。
それは次世代のiPhone(=iPhone X)が使えるか否かにも実はつながっているからです。
放送と通信の周波数の割り当てですね。
これもまた「DVDとダウンロード」や「OSとWeb」などで見てきたプラットフォーム争いなのです。
今度のプラットフォーム争いは、いよいよ放送と通信ということですね。
日本時間では来週9月2日午前2時からのAppleのイベントがどういった物になるのか楽しみです。



Apple iTV、Google TV、光TV、地デジ、そしてiPhone?:
GoogleやAppleがテレビ=リビングに進出する事は連日のようにお伝えしていますが、地上波ではなくIPによってテレビがどのよう… http://bit.ly/ddl7Cm
Apple iTV、Google TV、光TV、地デジ、そしてiPhone? http://ff.im/-pNU1h
地デジチューナをつければアナログテレビで地デジが見れます。
http://www.sekarasika.com/archives/1633
「いっそのこと放送もIPに乗り換えて、」の部分、すごく同意! ないやろうけど、電波も余るし、そのほうがいいよ >せからしか.com » Apple iTV、Google TV、光TV、地デジ、そしてiPhone? http://is.gd/eJoi5