【Apple TVは、まだメディアハブ】
タイトルは地デジのキャッチをモチーフにしましたが、来年現行のアナログ放送が終了し地デジに移行します。
日本で発売されないApple TVにとっては大きなチャンスでもあります。
もちろん、ほとんど不可能なことだと思いますが。。。
Apple TVは日本においては別の問題を浮き彫りにした意味で興味深いのですが、個人的に率直な感想としては当初少し肩すかしを食ったような印象も持っていました。
もうすこし画期的なデバイスを期待、妄想していたこともあるでしょうが正直「あ、そっちじゃなかったのね…」というのが第一印象でした。
iOS搭載という噂や、ディスプレイのないiPhoneという噂が先走った影響か、ついiPadやiPhoneのような画期的な何かを期待してしまいしたが、実際の所はストリーミング配信のためのSTBでした。
これには別の意味合いもあり「完全にクラウドサービス専用」であることと「i/oは3つ」という二つのシンプルなデバイスで実現するiTunesのサービスという、挑戦的な試みでもあります。
またAirPlay機能は、Apple TVにメディアハブとしての価値を持たせ、テレビだけでなくiPhoneやiPadでのコンテンツ消費を促し、Apple製品へのシナジー効果を狙っているようにも思います。
iPodを売るためにiTunesを充実させた戦略と似ていますね。

【Apple TVは期待はずれか】
ロイターが伝えるところによると、大きな期待を寄せていた多くの人々は、今回のApple TVの発表に「がっかりした」との声も上がっているようだとのことです。
新しいApple TVは大きな野望への第一歩か? — ロイター
記事の論調としては、今回のApple TVの発表は将来に向けた野心的な計画の第一歩であり、アナリストは「2011年、テレビをMacに統合する」との見方を示しています。
今回の新型Apple TVに失望はしつつも、やはり期待しているようですね。

【Newtonの失敗と教訓】
Appleに限らずイノベーターには度々あることですが、時代の先を行きすぎると時代からはそっぽを向かれてしまいます。
Appleで言えば間違いなくNewtonでしょう。
あるいはG4 Cubeもそうかもしれません。
時代を先取りしすぎたがために、Appleにとってはその失敗体験が強く残り、後の新製品開発にも大きく影響したと言われています。
先進的な物は世界を大きく変えますが、先進的すぎると理解されないようです。
その失敗からApple TVはとりあえず、今の形に収まったのではないかと思います。


【解決は、最大のボトルネックから】
とはいえ、別な意味では先進的で映画や番組をIP配信し、さらにモバイルデバイスでも試聴可能にすることはコンテンツの扉をこじ開けた意味で非常に重要です。
このSTBをリビングに置くという意味では、ユーザーにとって最大の動機付けであり「まずは置かせる」というAppleにとっての目標達成の敷居は大きく下がります。
Appleとしては派手な夢物語をいきなり実現するよりもまず、足がかりとして映像の配信という確実な手を打ったということなのではないでしょうか。
一部のコアユーザー、あるいはリテ高のガジェット好きにウケるような物よりも、まずはコモディティにするという急がば回れ的な手堅い戦略ですね。
コモディティ化する動機付けとして重要な映像配信は、リビングに進出する上では最大のボトルネックでもあります。
それは調達に他なりません。
ライバルと目される各社は、このコンテンツ調達に苦労しています。
GoogleなどはWebで圧倒的に支配的であるが故にCPからはとても警戒されていると言われています。
誰もが思い描いたような高機能で全部入りの高価なデバイスではなく、クラウドによってデバイスを簡素化し低価格に抑えた上でボトルネックを解消するAppleの戦略は見事だと思います。
同時にそういった経営判断が下せたのはJobsであったからこそ、とも思います。

【いつの間にか、存在している】
肩すかしを食らったと感じたのはそう言った期待を寄せていたユーザーだけではないようです。
ロイターの記事によれば、アナリストはPS3などを引き合いにテレビとWebを繋ぐデバイスはいくらでもあると分析しています。
また、ライバル各社もAppleはすごい物を出すかもしれないと思っていたようで、STBボックスメーカーのCEOは意外な発表に「かなわない敵ではない」と自信を深めていると伝えています。
しかし、私はそれらの見方は少し早計のようにも思います。
Apple TVはクラウドを前提としたサービスを実現するシンクライアントのようなSTBです。
クラウドには通信インフラさえあれば様々な展開の出来るスケーラビリティがあります。
その限界は通信速度とデバイスの性能に依存しますが、映像配信だけでなくクラウドアプリケーションを実行する環境もすでに整っているとも言えます。
例えば「番組や映画のレンタルだけかと思っていたら、ゲームも出来るようになるらしい」
ユーザーにとってはお得感満載でインパクトも充分にあります。
いつの間にか「それ」が存在しているからです。
より高度で快適で充実したサービスを実現するなら、もっと高機能なApple TVを売ればいいわけです。
サービスの虜になってしまったユーザーにとって、買い換えの動機もまた既に存在しています。
それはiPhone 3GからiPhone 3GSに買い換える時よりもずっと敷居が低いでしょう。

【Macがクラウドになる】
ユーザーにとっては実行されるアプリケーションがローカルであるかクラウドであるかはなく、リビングのテレビでの体験こそが重要だと思います。
リビングに置かれた小さなSTBがクラウド化したMacとしての地位を獲得するのでしょうか。
それがどういった世界になるのか今は全く想像もつきません。
しかし、その糸口はApple TVにあります。
これからは新しいデバイスそのものよりも、それによって実現される何かの方がますます重要になってくるのかもしれませんね。

7 Responses to “2011年、AppleはテレビをMacに統合します”

  1. jinnguji より:


    せからしか!: 2011年、AppleはテレビをMacに統合します http://bit.ly/azOjPV

  2. DAJ-RSS より:


    2011年、AppleはテレビをMacに統合します:

    【Apple TVは、まだメディアハブ】
    タイトルは地デジのキャッチをモチーフにしましたが、来年現行のアナログ放送が終了し地デジに移行します。
    日本で発売さ… http://bit.ly/aUvT2X

  3. ApplePeople より:


    2011年、AppleはテレビをMacに統合します http://ff.im/-qb4UB


  4. apple ipad せからしか.com » 2011年、AppleはテレビをMacに統合します: AppleなせからしいBlog,iOS,Apple,Nokia,Blackberry,Bold,Android… http://bit.ly/dxACfL #followme

  5. shinichi より:


    RT @jinnguji: せからしか!: 2011年、AppleはテレビをMacに統合します http://bit.ly/azOjPV

  6. windy より:


    2011年、AppleはテレビをMacに統合します http://bit.ly/drbfaI

  7. Toytrack より:


    RT @jinnguji 2011年、AppleはテレビをMacに統合します http://bit.ly/aR1VVP #Apple #iPod #iPhone #iOS #Mac

Leave a Reply

You may use these HTML tags and attributes: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>

© 2010 せからしか.com Suffusion WordPress theme by Sayontan Sinha